白根光夫「玉依媛現わる」30号F・1988
Shrine princess appears
なぜこれほどまでに、吉野山の花なのか、という問いにしばしば出合い、そのたびごとに、
「吉野山のてっぺんに水分(みまくり)神社というのがあって、その御祭神の一つの玉依姫(たまよりひめ)がぼくに命じているんです」という答え方をしている。
あの時の声は、いまだに耳に残っているし、また、この山桜の美しさは、まだまだ描ききれていないからだ。
白根光夫エッセイより部分